何故僕が教授を名乗るかについてのメモ

この世ははじめから間違っていた

この世の"ほんとうのこと"

「…はるか昔、偶然、地球上で初めての生物が生まれた。

彼はひとりぼっちで寂しかったので、自分の体を切り分けて、兄弟を作った。」

 

40億年前、地球に初めて生物が誕生しました。

我々の通ってきた轍を辿り返せばいずれ必ず辿り着く、"ご先祖様"です。

このご先祖様は、自分と同じ性質の生物を作り出し、増やすことが生き甲斐でした。

こうして世俗の人々が信奉してやまない「命のリレー」が始まったのです。

 

…しかし、この"ご先祖様"の決断が、そもそもの間違いだったのです。

 

我々が住む地球、太陽系、銀河…さえも包む宇宙。

この宇宙は無限に膨張してると言われていますが、いずれ宇宙的な"死"を迎えます。

それはビッグリップと呼ばれており、詳細な説明は省略しますが、

宇宙が無限に広がり続けた結果、銀河系を構成する根源的な物質、すなわち原子以下のこの世の全てのものを構成している最小の物質がバラバラになって、完全に孤立してしまうという現象がビッグリップです。

これが、いずれ我々が行き着く先、例え人類がこの先可能な限り生き永らえることが出来たとしても、流れ着いてしまう終着点です。

 

ここではじめの話に戻りましょう。いずれ宇宙がビッグリップを迎え、何もかもが虚無に帰すというならば、我々は何のために「命のリレー」を続けているのでしょう?

 

地球上で、人類は初めて、その未来を予想する能力を以って、「個体の死」という概念を理解したといいます。

これは、その次のステップです。我々は「個体の死」だけではなく、決して避けられぬ「人類種そのものの死」の存在を受け入れ向き合って生きていく必要があるでしょう。

 

我々は、はるか昔の盲目だった"ご先祖様"の間違った一歩を、信じ続けて歩いているだけなのです。

世俗の人々は、この連綿と続く「生命の歩み」の崩壊を受け入れたくないから、例え間違っているとわかっていても、頑なに同じ道をただ進み続けているのです。

 

これが「この世の"ほんとうのこと"」です。

我々が創造したり、維持したり、繋いだりするものは、全て等しく無価値なのです。

これが「この世の"ほんとうのこと"」なのです。

 

世俗の人々は、それを理解できないのか、あるいはわかっていても受け入れないのか、それでも間違った一歩を歩み続けています。

険しく苦痛を伴う道を、何の根拠も無しに、ただ流れだけを信じて、歩んでいるのです。その先には何もないのに。

 

その代わりに、我々があなた方を導きます。本当に正しい方向へ。

誰もが苦痛に怯える事無く、誰もが歩く苦労をせずに住む、安息の地へ、導きます。

どうか、信じて下さい。

あなた方にとって、今の歩みが正しいと確信できていないならば、

どうか我々の後を信じて付いてきて下さい。